便秘は、誰にでも起こりうる症状です。
しかし、高齢になると、便秘になりやすく、また、便秘が続くと、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。
このページでは、便秘が続くとどうなるのか、高齢者の場合の原因と対策、改善方法について解説します。便秘に悩んでいる高齢者の方や、便秘が続くとどうなるのか気になる方は、ぜひご一読ください。
このページで、以下の内容が分かります。↓
・高齢者の便秘の原因と対策
・高齢者の便秘対策方法
・便秘改善方法
便秘が続くとどうなる?
便秘が続くと、下記のような健康問題を引き起こす可能性があります。
・便秘による精神的ストレス。
・痔や脱肛などの肛門疾患。
・尿路結石。
・胆嚢炎や胆石症。
・大腸がん。
特に、高齢者は便秘が続くと、これらの健康問題を発症するリスクが高くなると思われます。
高齢者の便秘の原因と対策
便秘を改善するには「適度な運動、水分補給、食物繊維の摂取、排便習慣の整え」などが有効だそうです。
また、便秘の原因となっている病気がある場合は、病気の治療も重要です。
高齢者の場合、便秘の原因としては、下記要因が考えられます。
高齢者の便秘の原因
高齢になると、腸の動きが低下し、便秘になりやすくなります。その原因は、主に上記の6つ挙げられます。
一番は、加齢によって腸の筋肉や神経の働きが低下し、腸の動きが鈍くなることです。便が腸内をスムーズに運ばれず、便秘になりやすくなります。
加齢により水分補給が滞りがちになるため、水分不足気味になります。しかも、加齢にともなう腸の水分吸収能力が低下が起こるので、いざ水分を補給しようとしても、補給されにくいため便がより硬くなり排泄しにくくなります。
さらに運動不足などにより、新陳代謝が思うように働かなくなっており、悪循環気味のすえ便秘になる好条件が整ってしまいます。
それに加えて、体調不良などによる日々の薬漬けの毎日という条件も薬の副作用という産物までもが付いて回るようになってしまいます。
高齢者の便秘対策
・高齢者の便秘を改善するには、下記の対策が有効です。
・水分補給
・食物繊維の摂取
・排便習慣を整える
適度な運動や水分補給など、小まめにコツコツと実行するのがおすすめで、一気にやろうとしないことが重要です。
下記に、便秘対策の具体的な改善方法を掲載してみましたので、参考にするといいでしょう。
便秘改善方法
・ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を毎日行う。
・お腹のマッサージ。
・1日2リットル程度の水分を摂る。
・野菜や果物などの食物繊維を多く含む食品を積極的に摂る。
・朝起きてすぐに水を飲む。
・市販の便秘薬を利用する。
個々に、詳細を解説していきます。
ウォーキング
ウォーキングは、便秘の改善に効果的な運動です。
ウォーキングによって、腸の筋肉が刺激され、腸の動きが活発になります。また、ウォーキングで汗をかくことにより、体内に溜まった老廃物が排出されやすくなります。
ウォーキングをするときは、下記のような点に注意したほうがよさそうです。
ストレッチ
ストレッチも、便秘の改善に効果的な運動です。ストレッチによって、腸の筋肉がほぐれ、腸の動きがスムーズになります。
ストレッチをするときは、下記のような点に注意してください。
お腹のマッサージ
お腹のマッサージは、便秘改善に効果的な方法の1つです。お腹のマッサージを行うことで、腸の動きが活発になり、便秘が改善しやすくなります。
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お腹のマッサージの方法は、下記を参考に。
お腹の中心から外側に向かって、やさしく押す。
時計回りに、ゆっくりとマッサージする。
10〜20分程度、マッサージする。
お腹のマッサージの方法は、下記を参考に。
お腹の中心から外側に向かって、やさしく押す。
時計回りに、ゆっくりとマッサージする。
10〜20分程度、マッサージする。
マッサージの注意点
強く押さない
強く押すと、腸を傷つけてしまう可能性があるため、やさしく押すようにしましょう。力を入れすぎると、逆に腸の動きが鈍くなる可能性があるため、力を入れすぎないようにしましょう。
マッサージの後に水を飲むのを忘れない
マッサージによって、腸が刺激されて便意をもよおすことがあります。そのため、マッサージの後に、水を飲むとよいでしょう。
お腹のツボ押し
天枢(てんすう)
おへその左右に指幅3本分、下腹部にあるツボです。便秘の改善に効果があります。
大腸兪(だいちょうゆ)
腰のあたり、背骨から指幅4本分外側にあるツボです。便秘の改善に効果があります。
合谷(ごうこく)
手の甲、親指と人差し指の付け根にあるツボです。便秘の改善に効果があります。
これらのツボを、それぞれ1分程度、強く押すようにしましょう。
お腹のマッサージやツボ押しは、毎日の習慣にすると、より効果的かもしれませんね。
1日2リットル程度の水分を摂る
水分は、体内の老廃物を排泄したり、体温を調節したり、細胞の機能を維持したりするために必要なものです。便秘を改善するためにも、十分な水分を摂ることが重要です。
ましてや、寝ている間にもコップ1杯程度の汗をかくといいます。
体温を調節するために、寝ている間にも体温調節機能が働いているためですが、汗でなくなった水分を補う方法は、下記を参考にしてください。
・水を飲む。
・お茶を飲む。
・ジュースを飲む。
・スープや味噌汁を飲む。
・果物や野菜を食べる。
水を飲むときは、常温の水や白湯がおすすめです。冷たい水は、腸の動きが鈍くなる可能性があるため、控えたほうが良さそう。
また、水分を摂るタイミングも重要。便意を感じ始めた当初のときに水を飲んでおくと、便が柔らかくなり、排泄しやすくなります。
1日1,5ℓから2リットル程度の水分を摂取するためには、下記のような工夫が功を奏す場合が多いです。
・食事の前後に、コップ1杯の水を飲む。
・こまめに水分補給をする。
また、運動や入浴などの際には、水分代謝が活発になるため、特に意識して水分を摂るようにしなければ、便秘を助長させる羽目になってしまうので要注意です。
野菜や果物などの食物繊維を多く含む食品を積極的に摂る
野菜や果物などの食物繊維を多く含む食品を積極的に摂る理由は、下記3つ。
便の量を増やす
食物繊維は、水分を吸収して膨張するため、便の量を増やす効果があります。便の量が増えると、腸を刺激して腸の動きが活発になり、便秘が改善しやすくなります。
便を柔らかくする
食物繊維は、便を柔らかくする効果があります。便が柔らかいと、排泄しやすくなります。
腸内環境を整える
食物繊維は、腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整える効果があります。腸内環境が整うと、便秘が改善しやすくなります。
食物繊維が豊富な食材
野菜類
ブロッコリー、キャベツ、きのこ、さつまいも、ほうれん草、レタス、大根、きゅうり、トマトなど
果物類
バナナ、りんご、梨、桃、ぶどう、いちご、キウイ、メロンなど
また、食物繊維は、水に溶けるものと溶けないものに分けられます。
水に溶ける水溶性食物繊維
水に溶けるとゲル状になり、便の量を増やして便を柔らかくする効果があります。
水に溶けない不溶性食物繊維
水に溶けず、便の量を増やす効果があります。
便秘を改善するためには、水に溶ける食物繊維と水に溶けない食物繊維をバランスよく摂ることが重要です。
なお、食物繊維は、一度に大量に摂取すると、お腹が張ったり、下痢になったりする可能性があるため、1日あたり20〜30gを目安に摂るようにしましょう。
しかも、体内に吸収されるはずの栄養分まで外に出されるので、食物繊維の大量摂取は控えておきましょう。
朝起きてすぐに水を飲む
朝起きてすぐに水を飲む理由は、下記3つ。
体内の水分を補給する
寝ている間には、汗や呼吸によって水分が失われます。朝起きると、体内の水分は不足している状態です。朝起きてすぐに水を飲むことで、体内の水分を補給することができます。
腸の動きが活発になる
水を飲むと、腸の動きが活発になります。これは、水分が胃に溜まると、胃結腸反射が起こり、大腸の動きが活発になるためです。
便秘を予防する
水を飲むことで、便が柔らかくなり、排泄しやすくなります。そのため、便秘の予防に効果的です。
具体的には、朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むとよいでしょう。水は、常温の水や白湯がおすすめです。冷たい水は、腸の動きが鈍くなる可能性があるため、控えたほうがよさそう。
朝起きてすぐに水を飲むと、スッキリとした目覚めにもつながります。冷水はダメです。常温がおすすめ。
なお、便秘がひどい場合は、朝起きてすぐに水を飲むだけでなく、こまめに水分補給をすることも大切です。
市販の便秘薬を利用する
市販の便秘薬を利用する理由は、下記3つ。
便秘をすぐに解消したい
便秘は、放置すると腸内環境が悪化する可能性があります。そのため、すぐに便秘を解消したいときには、市販の便秘薬を利用するのがよいでしょう。
生活習慣の改善だけでは便秘が改善しない
生活習慣の改善(水分や食物繊維の摂取、適度な運動、規則正しい生活、トイレの習慣化など)をしても、便秘が改善しない場合は、市販の便秘薬を利用するとよいでしょう。
病気が原因で便秘になっている可能性がある
便秘が続く場合は、病気が原因である可能性もあります。病気が原因の便秘の場合は、市販の便秘薬で改善しない可能性があります。そのため、医療機関を受診して、原因を調べてもらい、適切な治療を受けることが大切です。
市販の便秘薬には、大きく分けて下記の2種類があります。
市販の便秘薬
・非刺激性下剤
刺激性下剤
腸の動き(蠕動運動)を促進して、排便を促す薬です。効果が早く、便秘をすぐに解消したいときには有効です。ただし、長期間の使用や使い過ぎると、腸が慣れて薬の効果が効きにくくなることがあります。
非刺激性下剤
便を柔らかくしたり、腸内の水分を増やしたりして、排便を促す薬です。刺激性下剤に比べて、腸が慣れにくく、長期間の使用にも向いています。ただし、効果が出るまでに時間がかかることがあります。
便秘薬摂取の注意点
用法・用量を守って使用する
用法・用量を守らないと、効果が薄れたり、副作用が出たりする可能性があります。
妊娠中や授乳中は、医師に相談してから使用する
妊娠中や授乳中の女性は、市販の便秘薬を服用する前に、医師に相談するようにしましょう。
他の薬を服用している場合は、医師または薬剤師に相談する
市販の便秘薬と他の薬を併用すると、相互作用によって副作用が出たりする可能性があります。そのため、他の薬を服用している場合は、医師または薬剤師に相談するようにしましょう。
ただし、便秘薬の摂取は腸内環境を崩す可能性もあるため、極力避けるほうが良いのかもしれませんね。
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まとめ
高齢になると、腸の動きが低下し、便秘になりやすくなります。便秘が続くと、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があるため、早めの対策が大切です。
便秘が続くと、以下の健康問題を引き起こす可能性があります。
・腹痛や下腹部膨満感。
・便秘による精神的ストレス。
・痔や脱肛などの肛門疾患。
・尿路結石。
・胆嚢炎や胆石症。
・大腸がん。
これらの病気が芽生えてきます。
高齢者の便秘を改善するには、以下の対策が有効です。
・ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を毎日行う。
・お腹のマッサージをする。
・1日2リットル程度の水分を摂る。
・野菜や果物などの食物繊維を多く含む食品を積極的に摂る。
・朝起きてすぐに水を飲む。
・市販の便秘薬を利用する。
ただし、注意点もあります。
便秘薬を使用する場合は、用法・用量を守って使用し、妊娠中や授乳中、他の薬を服用している場合は、医師または薬剤師に相談するようにしましょう。
高齢になると、便秘になりやすくなります。便秘を放置すると、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があるため、早めの対策が大切です。
食事や運動、生活習慣を見直すことで、便秘を改善することができます。また、便秘がひどい場合は、市販の便秘薬を利用するのも一つの方法です。