テンセル素材とは

テンセル素材とは、ユーカリの木から抽出したセルロースから作られる再生繊維です。

製造方法は、まずユーカリの木をパルプ状に砕き、特殊な溶剤で溶解します。溶解した原液をろ過・抽出し、細い穴から押し出すことで繊維になります。

テンセル素材は、以下の特徴があります。

テンセル素材の特徴

・天然繊維に近い肌触り。
・吸水性・速乾性に優れる。
・シワになりにくい。
・耐久性が高い。
・生分解性がある。

テンセル素材は、「衣類、寝具、タオル、インテリア」など、さまざまな用途に使用されています。

天然繊維と化学繊維の両方の利点を兼ね備えた素材で、天然繊維の柔らかさと優れた吸水性・速乾性を持ちながら、化学繊維の高い強度と耐久性を備えています。

また、(注*)生分解性があるため、環境に優しい素材としても注目されています。

テンセル素材の具体的な用途としては、以下のようなものがあります。

テンセル素材の用途

衣類
シャツ、ブラウス、ワンピース、パンツ、スカート、下着、靴下、ストッキングなど

寝具
シーツ、枕カバー、毛布、寝袋など

タオル
バスタオル、フェイスタオル、ハンドタオル、キッチンタオルなど

インテリア
カーテン、ソファ、クッション、カーペットなど

日用品
マスク、マスクパック、おむつ、生理用品など

テンセル素材は、さまざまな用途に使用される汎用性の高い素材です。今後も、その用途はさらに広がっていくと考えられます。

(注*)生分解性とは

生分解性とは、微生物の働きによって、最終的に水と二酸化炭素に分解される性質のことを指します。詳しく説明すると、微生物がプラスチックなどの有機物を分解し、水と二酸化炭素に分解するプロセスのことを指します。生分解性プラスチックは、生分解性の性質を持つプラスチックです。生分解性プラスチックは、自然環境に放出されても、微生物の働きによって分解され、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。そのため、環境に優しい素材として注目されています。生分解性プラスチックは、以下の2種類に分けられます。天然由来の生分解性プラスチック：ポリ乳酸（PLA）やセルロースなど石油由来の生分解性プラスチック：ポリブチレンサクシネート（PBS）やポリヒドロキシアルカノエート（PHA）など天然由来の生分解性プラスチックは、環境への負荷が低いというメリットがあります。一方、石油由来の生分解性プラスチックは、耐久性や強度が高いというメリットがあります。生分解性プラスチックは、以下の用途に使用されています。食品容器レジ袋生理用品農業用フィルム医療用製品生分解性プラスチックは、今後もさまざまな用途への展開が期待されています。