プラズマクラスターは、シャープが開発した空気清浄技術です。
マイナスイオンとプラスイオンを発生させて、浮遊するウイルスや菌を除去する効果があるとされています。
しかし、プラズマクラスターの効果が本当にあるのか、疑問視する声もあります。
本記事では、プラズマクラスターの効果について、科学的な根拠に基づいて検証します。また、プラズマクラスターの効果を疑う声についても、詳しく解説します。
プラズマクラスターの効果に関する研究結果
プラズマクラスターの効果を検証した研究は、数多く行われています。
その中でも、2012年に日本感染症学会で発表された研究は、特に注目されています。
この研究では、プラズマクラスター空気清浄機を運転した部屋と、運転していない部屋で、空気中のウイルスの量を比較したその結果、プラズマクラスター空気清浄機を運転した部屋では、「ウイルスの量が有意に減少するも、この効果はオゾンでの効果によるものが大きい」と発表されています。
事の発端は、2012年4月に開催された第86回日本感染症学会総会の発表でのこと。
この時の論文での内容によると「殺菌性能を有する空中浮遊物質の放出を謳う各種電気製品」と題し、寒天平板培地上における細菌本体への殺菌能についての解析解析が行われた内容を記載した感染症学雑誌 Vol.86 No.6が、この年の11月20日発行されたようです。
ただ、その後の2022年10月13日に、シャープ独自の空気清浄技術「プラズマクラスター」を用い、米国コロンビア大学医学部の辻守哉教授（感染症学・免疫学）らが検証した結果、浮遊する新型コロナウイルスオミクロン株の減少効果があることが実証されたと、大々的に発表があり、シャープが独自に開発したプラズマクラスターの性能や効果の信用の汚名返上を果たした形になりました。
プラズマクラスター試験
この研究結果は、プラズマクラスターがウイルスを除去する効果があることを強く示唆しています。
試験では、オミクロンBA.1株というウイルスを使ったとあります。
高濃度のウイルス溶液を試験ボックスの中に噴霧し、広がらせたその後、プラズマクラスターイオンがある場合とない場合の2つのパターンで風を送り、15分後にボックスの中に漂っていたウイルスを回収し、細胞で数日間培養。
その結果、プラズマクラスターイオンがある場合は感染力が99.3％減少しウイルスはほぼ死滅し、感染対象としていた細胞はほぼ正常な状態を保っていた」と研究結果が得られたそうです。
辻教授は「今回の試験では、ウイルスが漏れない安全キャビネットの中で、最大サイズの試験ボックスを使って確実な実験を行いました。その結果、明らかな減少効果が確認されました。」とコメント。
今後、プラズマクラスター技術を使ったウイルスのエアロゾル感染対策として応用されることが期待されるようです。
ただ、プラズマクラスターの効果は、ウイルスの種類や濃度によって異なる可能性もあり、プラズマクラスター空気清浄機の性能によっても、効果は異なる可能性があるといえなくもないですが。
ウイルスや細菌の除去効果
プラズマクラスターは、空気中のウイルスや細菌を分解・除去する効果があるとされています。
シャープの社内実験では、プラズマクラスターによって、以下のウイルスや細菌の除去効果が確認されています。
・インフルエンザウイルス
・ノロウイルス
・肺炎球菌
・黄色ブドウ球菌
・カビ菌
プラズマクラスターによって、空気中のウイルスや細菌の感染価を、約99%以上減少させることができるとされています。
プラズマクラスターのウイルスや細菌の除去メカニズムは、以下のとおりです。
OHラジカルによる分解
プラズマクラスターによって生成されるOHラジカルは、非常に反応性の高い物質です。OHラジカルは、ウイルスや細菌の表面に結合し、タンパク質を分解することで、ウイルスや細菌を不活化します。
静電気による吸着
プラズマクラスターイオンは、帯電しています。そのため、プラズマクラスターイオンに帯電したウイルスや細菌は、空気清浄機の内部に吸着されます。
水分子による凝集
プラズマクラスターイオンは、水分子と結合しやすい性質があります。そのため、プラズマクラスターイオンに結合した水分子は、ウイルスや細菌を包み込み、空気中から除去します。
なお、プラズマクラスターのウイルスや細菌の除去効果は、空気中のウイルスや細菌の種類や濃度、プラズマクラスターイオンの濃度、空気清浄機の運転モードなどによって異なります。
また、プラズマクラスターイオンは、空気中に長く残り続けるため、空気清浄機の運転を停止した後も、一定の効果が持続すると考えられています。
花粉の除去効果
プラズマクラスターは、空気中の花粉を分解・除去する効果があるとされています。
シャープの社内実験では、プラズマクラスターによって、以下の花粉の除去効果が確認されています。
・スギ花粉
・ヒノキ花粉
・ブタクサ花粉
プラズマクラスターによって、空気中の花粉の濃度を、約99%以上減少させることができるとされています。
プラズマクラスターの花粉の除去メカニズムは、以下のとおり。
OHラジカルによる分解
プラズマクラスターによって生成されるOHラジカルは、非常に反応性の高い物質です。OHラジカルは、花粉の表面に結合し、タンパク質を分解することで、花粉を分解・除去します。
静電気による吸着
プラズマクラスターイオンは、帯電しています。そのため、プラズマクラスターイオンに帯電した花粉は、空気清浄機の内部に吸着されます。
水分子による凝集
プラズマクラスターイオンは、水分子と結合しやすい性質があります。そのため、プラズマクラスターイオンに結合した水分子は、花粉を包み込み、空気中から除去します。
なお、プラズマクラスターの花粉の除去効果は、空気中の花粉の種類や濃度、プラズマクラスターイオンの濃度、空気清浄機の運転モードなどによって異なります。
また、プラズマクラスターイオンは、空気中に長く残り続けるため、空気清浄機の運転を停止した後も、一定の効果が持続すると考えられています。
ただし、プラズマクラスターは、花粉そのものを分解・除去するだけでなく、花粉が付着した衣服や家具などの表面の静電気を抑える効果も期待できます。これにより、花粉が衣服や家具に付着しにくくなり、花粉症の症状を軽減する効果が期待できます。
また、プラズマクラスターによって生成されるOHラジカルには、抗菌・消臭効果もあるため、花粉症の原因となるダニやカビなどの繁殖を抑制する効果も期待できます。
アレルギー症状の改善効果
プラズマクラスターは、空気中のウイルスや細菌、花粉などのアレルギーの原因となる汚染物質を分解・除去する効果があるとされています。そのため、プラズマクラスター空気清浄機を使用することで、アレルギー症状の改善効果が期待できます。
シャープの社内実験では、プラズマクラスター空気清浄機を使用することで、以下のアレルギー症状の改善効果が確認されています。
・鼻づまり
・くしゃみ
・鼻水
・目のかゆみ
具体的には、プラズマクラスター空気清浄機を使用することで、これらのアレルギー症状の症状の程度や頻度が軽減することが確認されています。
プラズマクラスターのアレルギー症状の改善効果の具体的なメカニズムは、まだ完全には解明されていませんが、以下の2つの可能性が考えられます。
アレルギーの原因物質の除去による効果
プラズマクラスター空気清浄機によって、空気中のアレルギーの原因物質が分解・除去されることで、アレルギー症状が改善すると考えられます。
アレルギーの原因物質の体内への侵入を抑制する効果
プラズマクラスター空気清浄機によって、花粉が付着した衣服や家具などの表面の静電気が抑えられることで、花粉が衣服や家具に付着しにくくなり、体内への侵入を抑制する効果が期待できます。
また、プラズマクラスターによって生成されるOHラジカルには、抗菌・消臭効果もあるため、アレルギーの原因となるダニやカビなどの繁殖を抑制する効果も期待できます。
ただし、プラズマクラスターのアレルギー症状の改善効果は、個人差があるため、必ずしも効果が得られるとは限りません。また、プラズマクラスター空気清浄機の性能や使用方法によっても、効果が異なる可能性があります。
そのため、プラズマクラスター空気清浄機を使用することでアレルギー症状を改善したい場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。
プラズマクラスターの効果を疑う声
プラズマクラスターの効果を疑う声は、いくつかあります。
一つは、プラズマクラスターがウイルスを除去する効果があることを示す科学的な根拠が十分ではないという点です。プラズマクラスターの効果を検証した研究は数多く行われていますが、そのほとんどが、シャープなどの企業によって行われており、客観性に欠けるという指摘がありました。
もう一つの点は、プラズマクラスターが人体に有害な可能性があるという点です。プラズマクラスターは、マイナスイオンとプラスイオンを発生させる技術です。マイナスイオンは、人体に良い影響を与えるとされていますが、プラスイオンは、人体に悪影響を与える可能性があるという研究結果もあります。
プラズマクラスター効果の真相
プラズマクラスターの効果について、結論を出すのは難しいです。
プラズマクラスターの効果を示す科学的な根拠はありますが、その根拠が十分ではないという指摘もあります。また、プラズマクラスターが人体に有害な可能性があるという研究結果もあります。
ただ、このような疑わしい疑念はあるものの、2022年10月13日に発表された汚名返上ともいえる米国コロンビア大学医学部の辻守哉教授らによる研究結果を踏まえたプラズマクラスター技術はさらなる飛躍を遂げそうといえるのではないでしょうか？
ただ、プラズマクラスターを使用するかどうかは、最終的には個人の判断に委ねられます。
プラズマクラスターを使用する際には、その効果とリスクを十分に理解した上で、慎重に判断することが大切かもしれませんね。
プラズマクラスターの仕組みとは
プラズマクラスターは、シャープが開発した空気清浄機の技術。
プラズマ放電によって生成されたプラズマイオンが、空気中のウイルスや細菌、花粉などを分解・除去する効果があるとされています。
プラズマ放電とは、気体が高温や高圧にさらされることによって、気体中の原子や分子がイオン化される現象。
イオン化された気体は、通常の空気とは異なり、電気を帯びているため、さまざまな作用を起こします。
プラズマクラスターは、プラズマ放電によって生成されたプラズマイオンを、空気中に放出することで、空気中の汚染物質を分解・除去する技術です。
プラズマクラスターの仕組みは以下の通り。
プラズマクラスターのメカニズム
プラズマクラスターで汚染物質を分解・除去する主なメカニズムは、以下の通り。
・OHラジカルによる分解
・静電気による吸着
・水分子による凝集
OHラジカルによる分解
プラズマクラスターによって生成されるOHラジカルは、非常に反応性の高い物質です。OHラジカルは、ウイルスや細菌、花粉などの汚染物質の表面に結合し、タンパク質を分解することで、汚染物質を分解・除去します。
静電気による吸着
プラズマクラスターイオンは、帯電しています。そのため、プラズマクラスターイオンに帯電した汚染物質は、空気清浄機の内部に吸着されます。
水分子による凝集
プラズマクラスターイオンは、水分子と結合しやすい性質があります。そのため、プラズマクラスターイオンに結合した水分子は、汚染物質を包み込み、空気中から除去します。
プラズマクラスターの効果については、効果があるとする意見と、効果がないと考える意見が対立しています。しかし、冒頭にもお伝えしたように、シャープの社内実験では、プラズマクラスターによって、ウイルスや細菌、花粉などの汚染物質を分解・除去する効果が確認されています。
プラズマクラスター技術
プラズマクラスターは、シャープが独自に開発した空気清浄技術です。
空気中の浮遊菌やウイルス、花粉、PM2.5などの微粒子を除去し、空気を清浄する効果があります。
また、プラズマクラスターには、お肌の乾燥を防いだり、花粉症などのアレルギー症状を緩和したりする効果も期待されています。
プラズマクラスターの効果は、様々な研究によって実証されています。例えば、2005年に東京大学と共同で行った研究では、プラズマクラスターが、空気中の浮遊菌やウイルスを99%以上除去できることが確認されました。
また、2013年に日本アレルギー学会と共同で行った研究では、プラズマクラスターが、花粉症の症状を緩和できることが確認されています。
さらに、空気を清浄して健康的な環境をつくるのに効果的な技術で、空気清浄機やエアコンなどの家電製品に搭載されているほか、オフィスや学校などの公共施設でも導入されています。
プラズマクラスターによる口コミ
プラズマクラスターはシャープが開発した空気清浄技術で、空気中の浮遊物質を除去し、クリーンな空気を作り出すことができますが、プラズマクラスターの一般的な口コミとしては、下記のような口コミが存在しています。
・空気がきれいになった気がする。
・花粉症の症状が軽くなった。
・寝つきが良くなった。
・気分が良くなった。
・臭いがなくなった。
プラズマクラスターは、空気清浄だけでなく、消臭や除菌にも効果があるとされています。そのため、アレルギーや花粉症、臭い対策に効果的な空気清浄機として、多くの人に選ばれています。
さらに空気清浄機だけでなく、加湿器や扇風機など、さまざまな家電製品にも搭載され、自分の生活スタイルに合わせて、最適な製品を選ぶことができます。
プラズマクラスターは、空気の質を向上させる効果的な技術で、空気をきれいにしたいと思っている人は、プラズマクラスター搭載の製品を検討してみるのもいいかもしれませんね。
まとめ
プラズマクラスターは、シャープが開発した空気清浄技術です。マイナスイオンとプラスイオンを発生させて、空気中の浮遊菌やウイルス、花粉、PM2.5などの微粒子を除去し、空気を清浄する効果があります。
また、プラズマクラスターには、お肌の乾燥を防いだり、花粉症などのアレルギー症状を緩和したりする効果も期待されています。
プラズマクラスターの効果は、様々な研究によって実証されています。
例えば、2005年に東京大学と共同で行った研究では、プラズマクラスターが、空気中の浮遊菌やウイルスを99%以上除去できることが確認されました。また、2013年に日本アレルギー学会と共同で行った研究では、プラズマクラスターが、花粉症の症状を緩和できることが確認されています。
プラズマクラスターは、空気を清浄して健康的な環境をつくるのに効果的な技術で、空気清浄機やエアコンなどの家電製品に搭載されているほか、オフィスや学校などの公共施設でも導入されています。
プラズマクラスターの効果を疑う声もありますが、2022年10月13日に発表された米国コロンビア大学医学部の辻守哉教授らによる研究結果を踏まえたプラズマクラスター技術はさらなる飛躍を遂げそうです。
プラズマクラスターを使用するかどうかは、最終的には個人の判断に委ねられます。プラズマクラスターを使用する際には、その効果とリスクを十分に理解した上で、慎重に判断することが大切です。
