シンジオタクチックポリスチレン(SPS)とは?

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シンジオタクチックポリスチレン(SPS)とは

シンジオタクチックポリスチレン(SPS)とは、スチレンをモノマーとし、メタロセン触媒を用いて重合したポリスチレンの一種。

ポリスチレンは、スチレンの単位体が直鎖状につながった構造をしています。この構造は、結晶化しやすいため、熱可塑性プラスチックの中では比較的高い耐熱性を持っています。

シンジオタクチックポリスチレンは、ポリスチレンの構造のうち、不斉炭素原子(炭素原子に4つの異なる原子または基が結合している炭素原子)の配置が交互になっている構造をしています。

この構造は、結晶化がさらに促進されるため、ポリスチレンの中でも特に高い耐熱性を持っています。


シンジオタクチックポリスチレンを開発したのは出光興産?

この高い耐熱性を持っているシンジオタクチックポリスチレンは、出光興産が世界で初めて開発した高機能プラスチック。

1985年に世界初の合成に成功し、1997年に世界で初めての工業化を達成し、シンジオタクチックポリスチレンを「ザレック」という製品名で展開しています。

ザレックの使い道

ザレックは、耐熱性、強度、耐薬品性、耐電気性などの優れた特性を備えた高機能プラスチックとしてさまざまな分野で使われているそうです。

シンジオタクチックポリスチレンの主な用途は、下記に示した通りです。
自動車
ヘッドランプレンズ、バンパー、エアコンダクトなどの部品。

家電
電子レンジ、オーブン、テレビなどの部品。

医療機器
人工関節、人工歯、インプラントなどの部品。

ザレックは、自動車、家電、医療機器など、さまざまな分野で採用されているようです。

シンジオタクチックポリスチレンの特徴を、下記に示してみました。

シンジオタクチックポリスチレンの特徴

シンジオタクチックポリスチレンの特徴を、下記に解説してみました。

耐熱性
シンジオタクチックポリスチレンの融点は、270℃と高く、ポリスチレンの中でも特に高い耐熱性を持っています。これは、シンジオタクチックポリスチレンの構造が、結晶化しやすいためです。

結晶化とは、分子が規則正しく並ぶ現象です。シンジオタクチックポリスチレンは、不斉炭素原子の配置が交互になっているため、結晶化が促進されます。結晶化が進むほど、分子の動きが制限されるため、耐熱性が向上します。

強度
シンジオタクチックポリスチレンは、高強度で、耐衝撃性にも優れています。これは、シンジオタクチックポリスチレンの構造が、結晶化しやすいためです。

結晶化とは、分子が規則正しく並ぶ現象です。シンジオタクチックポリスチレンは、不斉炭素原子の配置が交互になっているため、結晶化が促進されます。結晶化が進むほど、分子の結合が強くなるため、強度が向上します。

耐薬品性
シンジオタクチックポリスチレンは、耐薬品性に優れています。これは、シンジオタクチックポリスチレンの構造が、結晶化しやすいためです。

結晶化とは、分子が規則正しく並ぶ現象です。シンジオタクチックポリスチレンは、不斉炭素原子の配置が交互になっているため、結晶化が促進されます。結晶化が進むほど、分子間の隙間が小さくなるため、薬品が浸透しにくくなります。

耐電気性
シンジオタクチックポリスチレンは、誘電率が小さく、耐電気性に優れています。これは、シンジオタクチックポリスチレンの構造が、結晶化しやすいためです。

誘電率とは、電場によって分子の分極が起こる割合を表す数値です。誘電率が小さいほど、電場によって分子が分極されにくくなります。そのため、シンジオタクチックポリスチレンは、電気回路に使われても、電気抵抗や漏れ電流が小さくなります。

シンジオタクチックポリスチレンは、耐熱性や強度、耐薬品性、耐電気性などの優れた特性を備えた高機能プラスチック。

シンジオタクチックポリスチレンは、上記に示したように、「耐熱性、強度、耐薬品性、耐電気性」などの優れた特性を備えた高機能プラスチックです。今後、さまざまな分野で使用が拡大していくと考えられます。




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