スマホで音楽を聴いたり動画を見たりしているとき、
・ザラザラした雑音が混じる
と感じたことはありませんか？
それは故障ではなく、スピーカーの穴（メッシュ部分）に詰まった「ホコリや手垢などのゴミ」が原因かもしれません。
しかし、間違った掃除方法を行うと、汚れを奥に押し込んだり、防水機能を損なったりして、逆に故障の原因になってしまうことがあります。
この記事では、音割れの原因となるゴミを安全かつ確実に除去するための掃除手順と、絶対にやってはいけないNG行動について深掘りして解説します。
もし、掃除をしても音割れやノイズが直らない場合は、システムや内部パーツの問題である可能性が高いです。その際は、以下の記事でソフトウェア的な解決策や修理の判断基準を確認してください。
（親記事へのリンク） スマホの音割れを直す方法！ノイズや音質の問題を解決するステップ
スピーカーの穴（メッシュ）はなぜゴミが溜まるのか
スマホのスピーカー部分は、内部の精密機器を守るために非常に細かい網目状の「メッシュ」で覆われています。
このメッシュ構造は音を通すために穴が開いていますが、ポケットの中の繊維クズ、手垢、皮脂、砂ボコリなどが非常に溜まりやすい場所でもあります。
ゴミがメッシュの穴を塞ぐと、音の出口が狭くなり、音が割れたり、特定の周波数が聞こえにくくなったりします。また、皮脂汚れなどが固着すると、最悪の場合メッシュ自体が腐食してしまうこともあります。
定期的なメンテナンスを行うことで、クリアな音質を保つだけでなく、スマホを長持ちさせることにも繋がります。
スピーカー掃除に推奨する「安全な道具」
スマホのスピーカー掃除には、家にあるものや100円ショップで手に入る道具が役立ちますが、「使っていいもの」と「ダメなもの」を見極めることが重要です。
特に歯ブラシは、使い古したものではなく、掃除用に新しいものを用意するのがベストです。毛先が広がっていないものの方が、細かい網目の汚れをかき出しやすくなります。
【実践編】スピーカーのゴミを安全に取り除く手順
それでは、具体的な掃除手順を解説します。力任せに行わず、優しく丁寧に行うのがポイントです。
1. 柔らかいブラシで汚れをかき出す
まずは、乾いた状態の柔らかい歯ブラシを使って、スピーカーの穴の表面を優しくブラッシングします。
この段階で、大きなホコリや乾燥した汚れの多くは取り除くことができます。
2. 粘着テープで細かいチリを除去する
ブラシで浮き上がった細かいチリや、表面に張り付いたホコリを取り除きます。
ここで重要なのが「マスキングテープ」の使用です。セロハンテープやガムテープは粘着力が強すぎて糊（のり）がメッシュに残る可能性があるため、粘着力の弱いマスキングテープを使用してください。
テープの粘着面を外側にして指に巻き付け、スピーカー部分に軽く「ペタペタ」と押し当てるようにして汚れを吸着させます。
3. 頑固な汚れには「練り消し」や専用クリーナー
メッシュの網目に詰まって取れない汚れがある場合は、画材用の「練り消しゴム」や、キーボード掃除などで使われるジェル状のクリーナー（スライム状のもの）が有効です。
スライム状のクリーナーを使う際は、長時間押し付けないでください。柔らかすぎるとちぎれてメッシュの中に残ってしまうリスクがあります。一瞬軽く押し当てて、すぐに剥がす動作を繰り返してください。
絶対にやってはいけない！危険な掃除方法（NG集）
良かれと思ってやった掃除方法が、実はスマホの寿命を縮めている可能性があります。以下の方法は、スピーカー掃除では「厳禁」です。
息を「フッ」と強く吹きかける
昔のゲームカセットのように息を吹きかけたくなりますが、これはNGです。 呼気に含まれる湿気（唾液など）が内部に入り込み、金属パーツの腐食やサビの原因になります。
エアダスターで強い風を当てる
パソコン掃除に使うエアダスター（スプレー）も、スマホのスピーカーには強すぎます。 強力な噴射によって、手前のゴミをスマホの内部深くに押し込んでしまったり、繊細なマイク部品を破損させたりする恐れがあります。
爪楊枝や針でつつく
硬い金属や木製の尖ったもので掃除をするのは非常に危険です。 メッシュを突き破ってしまったり、内部のスピーカー振動板（コーン）を傷つけてしまい、決定的な音割れや故障を引き起こします。
イヤホンジャックや充電端子の掃除も忘れずに
スピーカーの音が割れていると思ったら、実はイヤホンジャックの接触不良が原因でノイズが乗っている場合もあります。ついでに端子周りも掃除しておきましょう。
イヤホンジャックの掃除
イヤホンジャック（ある機種の場合）には、綿棒では太すぎて入らないことがあります。 この場合、「歯間ブラシ（ゴム製などの柔らかいタイプ）」が非常に役立ちます。
充電端子（Lightning / USB-C）の掃除
充電端子にホコリがたまると、充電不良だけでなく、音声出力（USB経由のイヤホンなど）にノイズが乗る原因になります。
ここも同様に、エアダスターは使わず、細い綿棒や柔らかいブラシで優しくかき出してください。
まとめ：定期的な掃除でクリアな音質を復活させよう
スマホのスピーカーは毎日外気に触れているため、どうしても汚れてしまう場所です。しかし、正しい道具と手順を知っていれば、安全に音質を改善させることができます。
もし、今回紹介した方法で丁寧に掃除をしても「音割れ」「ノイズ」「音が小さい」といった症状が改善しない場合は、物理的な汚れではなく、スマホ内部の故障や設定の問題である可能性が高いです。
その場合は、以下の親記事を参考にして、システム面での対処法や修理の検討を進めてください。
（親記事へのリンク） スマホの音割れを直す方法！ノイズや音質の問題を解決するステップ
