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楽天ペイや楽天カードを使い始めると、多くの人が家計簿アプリ(マネーフォワードMEやZaimなど)と連携させて自動管理を試みます。
しかし、そこで最初にぶつかる壁が「支出が2倍になっている!?」という現象です。
こうなると家計簿の残高が合わなくなり、管理を挫折してしまう原因になります。
この記事では、楽天経済圏の複雑なお金の流れを、家計簿アプリやExcelで正しく「1回の支出」として記録するための具体的な設定方法を解説します。
仕組み自体をまだ理解できていない方は、まず以下の親記事で「お金の流れを把握してから戻ってくると、より理解が深まります。」
仕組みの解説はこちら↓楽天ペイの利用明細を簡単に確認する方法と各サービスの履歴管理。このページでは、「仕組みはわかったけれど、実際にどう記録すればいいの?」という疑問を解決します。

家計簿アプリで「重複」が起きる原因
マネーフォワードMEやZaimなどの家計簿アプリで、銀行口座・クレジットカード・電子マネーをすべて連携している場合、何も設定しないと「お金の移動」までもが「支出」としてカウントされてしまいます。
これが「見かけ上の二重引き落とし(重複)」の正体です。
具体的には、以下の2つのデータが同時に取り込まれています。
1. 楽天カードの明細:楽天キャッシュへのチャージ(支出扱い) 2. 楽天ペイの明細:お店での支払い(支出扱い)
このままだと、例えば1万円チャージして買い物をした場合、家計簿上は2万円の支出として計算されてしまいます。
これを防ぐためのキーワードは「振替(ふりかえ)」です。
「支出」ではなく「振替」として記録する
正しい家計簿管理のゴールは、以下の状態を作ることです。
1. 楽天カードからのチャージ →「支出」ではなく「資産の移動(振替)」にする。 (財布からお金を抜いて、別の財布に入れただけという扱い)
2. 楽天ペイでの支払い → これを実際の「支出(食費や日用品費)」として記録する。
これにより、家計簿上の支出合計額は「楽天ペイで支払った金額」のみとなり、重複が解消されます。
ここからは、主要な家計簿アプリごとの具体的な設定手順を解説します。
【マネーフォワードME】での設定手順
マネーフォワードMEは利用者が多く、楽天関連サービスとの連携も強力ですが、それゆえに手動での修正が必須です。
手順①:楽天カードの「チャージ明細」を探す
まず、入出金履歴から楽天カードの明細を探します。 摘要欄には「ラクテンキヤツシユ」や「楽天キャッシュチャージ」と記載されているはずです。
現在はこれが「支出」になっているため、家計簿の合計支出が増えてしまっています。
手順②:「振替」に変更する
該当の明細をタップし、分類を「支出」から「振替」に変更します。
もし連携先に「楽天キャッシュ(楽天ポイント)」を登録していない場合は、振替先に「なし(計算対象外)」を選ぶか、手動で作成した「電子マネー財布」のような資産口座を指定します。
重要なのは、カードからのチャージ分を「食費」などの支出カテゴリに入れないことです。
手順③:自動仕訳ルールを作成する(推奨)
毎回手動で変更するのは手間がかかります。 マネーフォワードMEには「同じ明細を自動でルール化する機能」があります。
「ラクテンキヤツシユ」という明細が来たら、自動的に「振替」にする設定を保存しておきましょう。これで来月からは全自動で重複が解消されます。
【Zaim】での設定手順
Zaimの場合も基本的な考え方は同じですが、用語や操作感が少し異なります。
「集計に含めない」を活用する
Zaimでは、クレジットカードからのチャージ分に対して「集計に含めない」という設定を行うのが最も簡単です。
1. 楽天カードの履歴からチャージ分を見つける。 2. 明細の詳細設定を開く。 3. 「集計設定」の項目で「集計に含めない」にチェックを入れる。
これにより、カードの引き落とし額としては記録に残りますが、家計簿の「今月の支出合計」にはカウントされなくなります。
「振替」を使う場合
Zaimでより厳密に資産管理をしたい場合は、マネーフォワード同様に「振替」を使います。
Zaimは楽天銀行や楽天カードとの連携はスムーズですが、電子マネー単体の「楽天キャッシュ」口座としての管理は工夫が必要です。初心者のうちは「集計に含めない」設定で支出の重複を防ぐだけでも十分でしょう。
Excelや手書き家計簿での管理方法
アプリを使わず、Excelやノートで管理している方は、記入のルールを明確にする必要があります。
おすすめは「チャージしたタイミングでは家計簿に書かない」という方法です。
チャージ時は「無視」する
アナログ管理の場合、お金が動くたびに記帳すると混乱します。
・カードでチャージした時: 何も記録しません。なぜなら、自分のお金が形を変えただけで、まだ無くなってはいないからです。
・お店で支払った時: ここで初めて「食費 〇〇円」「日用品 〇〇円」と記録します。レシートを見て記入するのはこのタイミングです。
カード引き落とし時のチェック
月末などにクレジットカードの請求額と家計簿を照らし合わせる際、「楽天キャッシュチャージ分」が含まれています。
この時、家計簿の支出欄にその金額を書いてしまうと重複になります。 「これはチャージ分だから、すでに日々の買い物レシートで計上済みだな」と判断し、支出合計には足さないように注意してください。
ポイント払いをした時の記録はどうする?
ここまでは「チャージ払い」の話でしたが、貯まった「楽天ポイント」で支払った場合はどう記録すべきでしょうか。
ここにも家計簿をつける人の性格が出ますが、大きく分けて2つの流派があります。
A. 「値引き」として扱い、記録しない(簡単)
例えば1,000円のランチを全額ポイントで支払った場合。 「財布からお金は減っていない」ので、家計簿には何も書かない、あるいは0円とする方法です。
メリット:入力の手間がない。 デメリット:生活費が実際より安く見えてしまい、ポイントが尽きた時に支出が急増したように感じる。
B. 「収入」と「支出」両方で記録する(正確)
1,000円をポイント払いした場合でも、「食費 1,000円」の支出として記録します。 その代わり、同額の1,000円を「ポイント収入」や「臨時収入」として計上します。
メリット:実際の生活水準(いくら食べているか)を正確に把握できる。 デメリット:入力の手間が2倍になる。
おすすめはBの「支出として記録する」方法です。 楽天経済圏を活用していると毎月数千〜数万ポイントが入ることも珍しくありません。これを「無かったこと」にすると、正確な生活コストが見えなくなってしまいます。
家計簿アプリでは、ポイント利用分も自動で取得されることが多いですが、もし漏れている場合は「支出」として手入力し、支払い元を「ポイント」にしておくと良いでしょう。
まとめ:仕組みさえ分かれば怖くない
楽天ペイとカード明細の重複問題は、実際にお金が二重に消えているわけではなく、あくまで「記録上の見え方」の問題です。
この3点を抑えて設定を見直せば、家計簿は驚くほどスッキリし、正確な残高が表示されるようになります。
「仕組み」については親記事で詳しく解説していますので、まだ不安な方は以下のリンクから復習してみてください。仕組みと記録方法の両方をマスターして、賢い楽天経済圏ライフを送りましょう。
(親記事に戻る) 楽天ペイの利用明細を簡単に確認する方法と各サービスの履歴管理 https://imadokikaden.work/rakuten-pay-statement/


