シャープ洗濯機「穴なし槽」のメリット・デメリット|カビ対策と脱水時の注意点

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シャープ「穴なし槽」の独自性と仕組み

洗濯機選びでシャープを候補に入れる最大の理由、それは間違いなく他社にはない「穴なし槽」という独自構造です。

一般的な全自動洗濯機の洗濯槽には、脱水のために無数の小さな穴が開いています。しかし、シャープのこのシリーズには、側面に穴が一切ありません。

なぜ穴をなくしたのか?それは、洗濯槽の裏側に潜む黒カビと、無駄な水の使用という、洗濯機の2大ストレスを物理的に遮断するためです。

しかし、構造が特殊である以上、他メーカーの洗濯機とは「使い勝手」や「注意点」が異なります。ここを理解せずに買うと後悔することになりかねません。

もし、シャープに限らず「壊れにくいメーカー」や「メーカーごとの特徴」を全体的に比較してから決めたい場合は、以下の記事もあわせてご参照ください。各メーカーの強みと弱みを辛口で解説しています。

壊れにくい洗濯機と壊れやすい洗濯機のメーカーは?買うならどこ? https://imadokikaden.work/washing-machine-fragile-manufacturer/

メリット:なぜ「節水」と「カビ予防」に劇的な効果があるのか

穴なし槽を選ぶメリットは非常に明確です。この構造だからこそ実現できる、圧倒的な清潔さと経済性について解説します。

1. 黒カビを物理的にブロックする「侵入不可」構造

通常の洗濯機は、洗濯槽(内側)と脱水槽(外側)の二重構造になっており、この「隙間」に水が溜まります。そこに洗剤カスや汚れが蓄積し、黒カビが繁殖します。

洗濯時に脱水の穴を通じて、このカビを含んだ水が槽内に逆流してくるのが、洗濯物が臭う最大の原因です。

しかし、穴なし槽には穴がありません。つまり、槽の外側にどれだけカビが生えていても、洗濯中の衣類に触れるルートが存在しないのです。

穴なし槽の清潔ポイント ・黒カビが槽内に入り込まない ・洗濯槽の裏側を気にする必要が激減する ・常に「清潔な水」だけで洗い・すすぎができる

「洗濯槽クリーナーを使ってもワカメのようなカビが出てくるのが嫌」という方にとって、これ以上の解決策はありません。

2. ムダ水をカットする圧倒的な節水能力

通常の洗濯機は、洗濯槽の中に水を溜める際、構造上「洗濯槽と外側の槽の隙間」にも水を満たす必要があります。これは洗濯には全く使われない死に水です。

穴なし槽の場合、水は衣類が入っている洗濯槽の中にしか溜まりません。外側の隙間に水を溜める必要がないため、1回あたりの洗濯で2リットルのペットボトル約15〜17本分もの節水が可能になります(機種により異なります)。

水道代を長期的に安く抑えたい家庭にとっては、本体価格以上のコストパフォーマンスを発揮します。

デメリット:購入前に知っておくべき「脱水」と「手入れ」の真実

メリットが強力な一方で、穴なし槽には構造上の弱点も存在します。ここを正直に解説します。

1. 脱水時の音と振動、そして「脱水力」への懸念

通常の洗濯機は、遠心力で衣類の水分を「穴」から外に飛ばして脱水します。しかし、穴なし槽にはその穴がありません。

ではどうやって脱水しているのかというと、高速回転させることで遠心力を生み出し、水を「上」へ押し上げて上部の排出口から飛ばすという方法をとっています。

この仕組みによるデメリットは以下の通りです。

脱水が弱いと感じる場合がある

穴からダイレクトに抜けるわけではないため、厚手の衣類や脱水時間を短く設定した場合、他社製品に比べて「少し湿り気が残っている」と感じるユーザーもいます。

衣類の偏りに敏感(エラーが出やすい)

水を上に持ち上げるため、強烈な遠心力が必要です。そのため、洗濯物が片寄っていると回転バランスが崩れやすく、安全装置が作動して脱水エラーになりやすい傾向があります。

特に、洗濯ネットに衣類を詰め込みすぎたり、重たいマット類を洗う際は注意が必要です。

2. 特殊な手入れ方法が必要

「カビが中に入らない」といっても、永久に汚れないわけではありません。槽の「内側」や「パルセーター(底の回転翼)の裏」には汚れがつきます。

ここで注意が必要なのが、市販の安価な洗濯槽クリーナーの効果が薄いという点です。

通常のクリーナーは「穴を通じて裏側の汚れを溶かし出す」ものが多いですが、穴なし槽の場合は、専用のコースで水を上部から溢れさせたり、専用のクリーナーを使って洗浄する必要があります。

「穴がないから掃除しなくていい」と放置しすぎると、パルセーターの裏に汚れが溜まり、結果的に臭いの原因になることがあります。

プラズマクラスター機能の有効活用法

シャープの上位モデルには「プラズマクラスター」機能が搭載されています。「洗濯機に空気清浄機能?」と思うかもしれませんが、これは非常に理にかなった機能です。

頻繁に洗えない衣類のケア(ハンガー消臭)

制服、ジャケット、ブーツなど、水洗いできないものを槽内にハンガーで吊るし、プラズマクラスターイオンを充満させることで消臭・除菌が可能です。

花粉の時期や、焼肉に行った後のコートのケアなどに絶大な効果を発揮します。

槽内をカビ菌から守る

洗濯が終わった後、蓋を閉めた状態でプラズマクラスターを放出することで、槽内のカビ菌の繁殖を抑制します。「穴なし槽」×「プラズマクラスター」の組み合わせは、清潔さにおいて最強の布陣と言えます。

まとめ:シャープの洗濯機はどんな人におすすめ?

シャープの穴なし槽は、メリットとデメリットがはっきりしている製品です。

シャープの洗濯機が向いている人

・黒カビのストレスから完全に解放されたい人 ・水道代を少しでも節約したい人 ・洗えない衣類(制服やスーツ)を自宅で消臭ケアしたい人

一方で、「脱水のキレ」を最優先する人や、一度に大量の洗濯物を詰め込んで洗う癖がある人は、エラー頻度が高くなる可能性があるため、他社のドラム式や一般的な縦型を検討した方が良いかもしれません。

ご自身のライフスタイルと「何を一番嫌だと感じるか(カビか、脱水の手間か)」を天秤にかけて選ぶのが正解です。

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