メールでの「拝」と「失礼」の正しい使い方:意味・使い分け・注意点ガイド

メールでの「拝」と「失礼」の正しい使い方:意味・使い分け・注意点ガイド
おすすめ・掘りだしもの
※当サイトはプロモーションを利用しています。

メールを作成していて、「この言葉遣いで合っているかな?」と不安になること、ありますよね。

特に「」や「失礼」といった言葉は、ビジネスシーンなどでよく見かけるものの、正しい使い方や他の言葉との組み合わせに迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

もしかしたら、あなたもこれらの言葉の使い方に疑問や違和感を覚えて、「これで本当に失礼にならないかな?」と考えたり、使い方を調べているうちにこの記事にたどり着いたのかもしれませんね。

この記事では、そんな「」と「失礼」という言葉に焦点を当て、それぞれの意味やメールでの使い方、そして「メールでの拝と失礼の正しい使い方」について、分かりやすく解説していきます。

メール作成時のちょっとした疑問や不安を解消し、自信を持ってコミュニケーションが取れるようになるためのお手伝いができれば幸いです。

あなたが感じた「拝 失礼」とは?

メールや手紙のやり取りの中で、「」や「失礼」といった言葉を目にして、その使い方に少し戸惑ったり、「これで良いのだろうか?」と疑問を感じたりしたことはありませんか。

特に「」と「失礼」という言葉が、一つの文章やメールの中に登場すると、その関係性や使い分けについて、これで失礼にあたらないか、と気になってしまうかもしれませんね。

例えば、「拝見しました。失礼いたします。」といった一文はよく見かけますが、本当にこれで適切なのか、と感じる方もいらっしゃるでしょう。

また、もしかしたら、少し変わった言葉の使い方に直接触れて、違和感を覚えたのかもしれません。

時折、手紙やメールの末尾に、署名の後に「」とだけ添えられている、「○○○○(名前) 拝」という形式を見かけることがあります。

特に、年配の方が使われることが多いようですが、ある著名な漫画家が使用していることから、その影響を受けてか若い世代でも使う人がいる、という話も聞かれます。

書き出しが「前略」や「こんにちは」といった、くだけた言葉の場合にも見られることがあるようです。

拝啓」ではなく、名前の後にただ「」と添えるこの形。

書いた方は、相手への敬意、いわば「あなた様を拝んでいます」という気持ちを込めて、丁寧なつもりで使っているのかもしれません。

ですが、これが正式なマナーなのか、と疑問に思うのはもっともなことです。

結論から言うと、「(名前)拝」という結び方は、現代の一般的・正式な手紙やメールの作法としては、まず認識されていません。

一部で使われているものの、正式なマナーとは言えない、というのが一般的な見解です。

その理由としては、主に次の点が考えられます。

1. 「拝」は通常、結びの言葉として単独で使われない

日本語の手紙には、「拝啓」で始めたら「敬具」で終える、「前略」なら「草々」といったように、書き出しと結びの言葉には組み合わせのルールがあります。

名前の後に「」一文字を添える形式は、これらの確立されたルールには含まれていません。

2. 「拝」の本来の意味合いと異なる

」という字は、「拝見する」「拝読する」のように、自分の動作をへりくだって相手への敬意を示す言葉(謙譲語)を作る際に使われたり、「拝啓」のように手紙の冒頭で使われるのが一般的です。

結びの言葉として名前の後につける使い方は、本来の意味合いとは少し異なります。

3. 書き出しとの組み合わせが不自然

前略」で始まる手紙は、本来「草々」で結ぶのがマナーです。

また、「こんにちは」のようなくだけた書き出しに、改まった印象のある「」を結びとして使うのは、形式としても少しちぐはぐな印象を与えます。

加えて、この「(名前)拝」という使い方については、いくつかの注意点や現状についての指摘もあります。

例えば、「同格か目下の相手に使うもので、目上の人には使うべきではない」といった考え方もあるようです(ただし、これも確立されたルールではありません)。

また、現代ではこの使い方を知っている人、理解できる人が少なくなってきており、「いずれは使われなくなるのでは(死語になるのでは)」と考える人もいます。
女性が手紙の末尾に使う「かしこ」や、宗教的な意味合いで使われる「合掌」など、手紙の結びには様々な形がありますが、「(名前)拝」も、そうした標準的ではない結びの一つと捉えることができるかもしれません。

いずれにしても、書いた方は敬意を込めているつもりでも、受け取る側としては少し不思議に感じたり、「正式なマナーを知らないのかな?」と思われたりする可能性がある書き方です。

中身(手紙の内容)が伴っていないのに形だけ「」をつけている、といった印象を持たれることもあるかもしれません。

もしご自身がビジネス文書などを作成される際は、誤解を避けるためにも、この「(名前)拝」という形式は避け、状況に応じた適切な形式(「拝啓」と「敬具」のセットや、「(署名)+失礼いたします」など)を用いるのが安心でしょう。

このように、「」という言葉一つをとっても、少し特殊な使われ方に対する疑問や、より一般的な「拝見しました。失礼いたします。」といった場面での使い方への疑問など、あなたが疑問や違和感を感じる点は様々あるかと思います。

ここからは、多くの方が疑問に思うであろう「」と「失礼」という言葉それぞれについて、基本的な意味や使い方を掘り下げて見ていきましょう。

メールの「拝」ってどういう意味?

まずは「」という言葉についてです。これは主に、自分(送り手)の動作をへりくだって表現することで、相手への敬意を示す「謙譲語」を作る際に使われます。

ビジネスメールなど、丁寧なコミュニケーションが求められる場面で役立つ言葉です。

「拝」の基本的な意味

」は、「おがむ」とも読みますが、メールや手紙で使われる際は、主に接頭語として動詞の前に付き、「(相手への敬意を込めて)謹んで~する」という意味合いを加えます。

自分の行為に対して使うことで、相手を立てる働きをします。

メールでの具体的な使い方

メールでは、相手から受け取ったものを見たり、聞いたり、読んだりする際に使うことが多いです。

◆拝見(はいけん)する
見る」の謙譲語。「資料を拝見しました」「ウェブサイトを拝見いたしました」のように使います。相手から送られてきたものや、相手が関わるものを見る際に用います。

◆拝読(はいどく)する
読む」の謙譲語。「メールを拝読いたしました」「お手紙、興味深く拝読しました」といった形で、相手からの文章を読む際に使います。

◆拝聴(はいちょう)す
聞く」の謙譲語。「貴重なご意見を拝聴し、大変参考になりました」のように、相手の話や講演などを聞く場面で使われます。

◆拝受(はいじゅ)する
受け取る」の謙譲語。「企画書、確かに拝受いたしました」のように、相手から何かを受け取ったことを伝える際に使います。

このように、「」がつく言葉は、相手への敬意を示しながら自分の行動を伝えるのに便利な表現です。ただし、自分の行動にしか使えない点に注意しましょう。

メールの「失礼」の使い方について

次に「失礼」という言葉です。こちらもメールで頻繁に目にする言葉ですが、状況によって少し意味合いが変わってきます。

基本的には、礼儀に欠けることや、そのお詫びの気持ちを表す言葉です。

「失礼」の基本的な意味

文字通り「礼を失すること」、つまり礼儀作法に反する、相手に対して配慮が足りない、といった意味合いが基本です。

そこから派生して、何かをお願いする時や、会話を終える時、少しだけ相手の時間や手間を取らせてしまうことに対するお詫びやクッション言葉としても使われます。

メールでの「失礼します/いたしました」

メールにおいては、主に次のような場面で使われます。

◆結びの挨拶として
メールの最後に「失礼いたします(失礼します)」と添えることで、「これで用件を終えます」という区切りと、丁寧な締めくくりの意思を示します。

◆軽いお詫びとして
返信が遅くなり、失礼いたしました」「夜分遅くに失礼いたします」のように、少しだけ礼を欠いたかな?と思われる状況について、へりくだって伝える際に使います。

◆依頼や質問の前に
大変失礼とは存じますが、一点ご確認させていただけますでしょうか」のように、相手に手間をかけさせる可能性のある依頼や質問をする前に、クッション言葉として添えることもあります。

失礼」は、相手への配慮を示す便利な言葉ですが、多用しすぎると、かえって慇懃無礼(いんぎんぶれい)丁寧すぎてかえって失礼な印象を与える可能性もあるので、状況に応じて使い分けることが大切です。

「拝」と「失礼」を一緒に使うのは間違い?

さて、本題とも言える「」と「失礼」を一緒に使うことについてです。検索された方が一番気になっていた点かもしれませんね。

これらの言葉の関係性について、詳しく見ていきましょう。

結論:通常は一緒に使わない

結論から言うと、「」を使った謙譲表現と、「失礼」という言葉を、直接的に組み合わせて一つのフレーズとして使うことは、基本的にありません。

例えば、「拝見失礼します」のような使い方は、日本語として不自然で、一般的なメールマナーとしても正しくありません。

なぜ間違いなのか?(意味合いの違い)

その理由は、二つの言葉が持つ役割と意味合いが異なるからです。

◆拝とは
自分の行動(見る、読む、聞くなど)をへりくだることで、相手や相手に関連するものへの敬意を示す言葉。

◆失礼とは
礼儀を欠くことへのお詫びや、行動を終える際の締めくくりの挨拶、または依頼時のクッション言葉。

このように、使う場面や目的が違います。

拝見しました。失礼いたします。」のように、文章の中で「拝見」という言葉を使った後、メールの結びとして「失礼いたします」を使うことは全く問題ありません。

ですが、これは単に文の中にそれぞれの言葉が適切な場所で使われているだけで、「」と「失礼」がセットになっているわけではありません。

」で相手への敬意を払い、「失礼」でメールを締めくくる、という別々の役割を果たしているのです。

例外的な状況は?

非常にまれなケースとして、複雑な文章構成の中で結果的に近くに配置されることはあるかもしれませんが、意図してセットで使うべき表現ではありません。

基本的には、「」と「失礼」はそれぞれ独立した役割を持つ言葉だと理解しておくのが良いでしょう。

正式なメールで使う「拝啓」を知りたい

」という字を見ると、「拝啓(はいけい)」という言葉を思い浮かべる方もいるかもしれません。
これは、特に改まった手紙やビジネス文書で使われる、重要な書き出しの言葉です。

「拝啓」とは?

拝啓」は、手紙やメールの冒頭に用いる、非常に丁寧な挨拶(頭語)です。「謹んで申し上げます」という意味合いを持ち、英語の “Dear Sir/Madam” に近いニュアンスがあります。

個人的なメールよりは、公的な文書、取引先への正式な依頼状、お礼状などで使われることが多いです。

「拝啓」とセットで使う結びの言葉

拝啓」を使った場合、必ず文末には対応する結びの言葉(結語)が必要になります。

最も一般的に使われるのが「敬具(けいぐ)」です。謹んで申し上げました」という意味で、「拝啓」と「敬具」は必ずセットで使います。

また、「拝啓」の後には、時候の挨拶(「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」など)を続けるのが正式なマナーとされています。

ビジネスメールでの使用頻度

最近の一般的なビジネスメールでは、「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△です。」といった、より簡略化された書き出しが主流です。

ですが、初めて連絡する相手、目上の方への手紙、重要なお知らせや契約に関する文書など、特に礼儀正しさが求められる場面では、「拝啓・敬具」を用いた方が、より丁寧で誠実な印象を与えられます。

使うべき場面を見極めることが大切です。

メールの終わりの言葉「失礼します」とは

メールの最後に添えられる「失礼します」や「失礼いたします」。これも日本のメール文化における定番表現の一つですね。

この結びの言葉が持つ意味合いや使い方を確認しておきましょう。

結びの挨拶としての役割

メールの本文が終わり、署名の前に「失礼いたします」と書くのは、「これで用件は終わりです」「お時間をいただき、ありがとうございました(あるいは、お邪魔しました)」といったニュアンスを示す、締めくくりの定型句です。

本文の内容に関わらず、メールを丁寧に終えるための礼儀として広く使われています。

「失礼いたします」との違い

失礼します」と「失礼いたします」は、どちらも結びの挨拶として使えますが、丁寧さの度合いが少し異なります。

いたします」は「する」の謙譲語「いたす」に丁寧語の「ます」が付いた形で、「します」よりもさらに丁重な表現です。

ビジネスメールのように、相手への敬意が特に求められる場面では、「失礼いたします」を使う方が、より適切で丁寧な印象になります。迷ったら「失礼いたします」を選んでおくと良いでしょう。

使う場面の例

社内外問わず、ほとんどのビジネスメールの結びとして使うことができます。

よろしくお願いいたします。」の後に続けて、「失礼いたします。」と書くことも一般的です。

ただし、前述の「拝啓」で始めた非常に格式の高いメールの場合は、「敬具」で締めるのが基本なので、「失礼いたします」は不要、あるいは少し場違いになる可能性もあります。

この言葉を使うと失礼になる?

」も「失礼」も、基本的には相手への敬意や配慮を示すための言葉ですが、使い方を間違えると、かえって失礼にあたる可能性もあります。

どのような点に注意すべきか見ていきましょう。

「拝」の使いすぎに注意

相手への敬意を示す「」ですが、一つのメールの中で「拝見」「拝読」「拝受」などを何度も使いすぎると、へりくだりすぎているように感じられ、かえって不自然で、場合によっては慇懃無礼な印象を与えかねません。

状況に応じて、「確認いたしました」「拝見しました」のように、少し表現を変えるなど、バランスを考えることも大切です。

「失礼します」が軽すぎる場面

通常、メールの結びとしては「失礼いたします」で問題ありませんが、例えば、重大なミスをしてしまった際の謝罪メールの結びとしては、少し軽い印象を与えるかもしれません。

その場合は、「深くお詫び申し上げます」といった、より謝罪の意が強い言葉で結ぶ方が適切でしょう。

また、非常に格式の高い文書で「敬具」を使うべき場面で、安易に「失礼いたします」を使うのも避けた方が無難です。

相手への敬意を欠く使い方

最も注意したいのが、「」を相手の行動に対して使ってしまう誤用です。

例えば、「資料をご拝見ください」というのは間違いです。拝見」は自分の行動にしか使えません。この場合は「資料をご覧ください」が正しい表現です。

相手の行動に「」をつけてしまうと、相手をへりくだらせることになり、大変失礼にあたります。

言葉は、使い方次第で相手に与える印象が大きく変わります。正しい意味と使い方を理解し、状況に合わせて適切に使うことが重要です。

自信を持って送れる正しいメールの書き方

ここまで「」や「失礼」を中心に見てきましたが、最後に、ビジネスメール全般における基本的なマナーや構成のポイントをおさらいしておきましょう。

これらを押さえておけば、より自信を持ってメールを送ることができます。

◆件名:内容を具体的に
一目でメールの内容がわかるように、具体的で分かりやすい件名をつけましょう。「【〇〇社】△△に関するご確認」「〇月〇日のお打ち合わせの件」のように書くと親切です。

◆宛名:会社名・部署名・役職・氏名+様
宛名は正確に記載します。会社名、部署名、役職名(分かれば)、氏名のフルネームを書き、最後に「」をつけます。 (例:株式会社〇〇 人事部 部長 △△様)

◆挨拶:状況に応じた定型文
本文の書き出しは挨拶から始めます。社外宛てなら「いつもお世話になっております。株式会社□□の◇◇です。」などが一般的です。状況に応じて適切な挨拶を選びましょう。

◆本文:分かりやすく簡潔に
伝えたい内容を、PREP法(結論→理由→具体例→結論)などを意識して、分かりやすく簡潔に書きます。適度な改行や箇条書きなども活用し、読みやすさを心がけましょう。

◆結び:定型文+署名
本文の終わりには、「今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」「お忙しいところ恐縮ですが、ご確認いただけますと幸いです。」といった結びの挨拶を入れます。最後に「失礼いたします。」を添え、署名(会社名、部署名、氏名、連絡先など)を記載します。

◆見直し:誤字脱字、敬語の確認
送信前に必ず全体を読み返し、誤字脱字がないか、敬語の使い方が正しいか、宛先は間違っていないかなどをチェックしましょう。

これらの基本的な構成とマナーを守ることで、相手に失礼なく、スムーズに意図が伝わるメールを作成することができます。

まとめ

今回は、「」と「失礼」という言葉を中心に、メールでの正しい使い方や関連表現、注意点について解説しました。

◆拝:自分の行動(見る、読む、受け取るなど)をへりくだって表現し、相手への敬意を示す謙譲語の接頭語です。(例:拝見、拝読、拝受)

◆失礼:礼儀を欠くことへのお詫びや、メールの結びの挨拶(失礼いたします)、依頼時のクッション言葉として使われます。

失礼を直接組み合わせて使うことは、通常ありません。それぞれの役割に応じて文中で使われます。

・拝啓:非常に丁寧な手紙・メールの書き出しで、「敬具」とセットで使います。

メールの結びの「失礼いたします」は、丁寧な締めくくりの挨拶として広く使われます。

言葉は使い方を間違えると失礼になることもあるため、正しい意味と用法を理解することが大切です。

件名、宛名、挨拶、本文、結び、署名といったメールの基本構成とマナーを守ることも重要です。
メールは、顔が見えないコミュニケーションだからこそ、言葉遣い一つで相手に与える印象が大きく左右されます。

今回ご紹介した内容が、皆さまのビジネスメール作成の一助となり、より円滑で丁寧なコミュニケーションを実現するためのお役に立てれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました