冬キャンプの醍醐味といえば、雪景色を眺めながらの焚き火や、温かい料理を楽しむことですよね。しかし、冬は気温が低いため、シングルバーナーのSOTO ST-301を使用していると、ドロップダウン(火力が弱くなる現象)が発生しやすくなります。
そこで今回は、冬キャンプでもSOTO ST-301を快適に使用するために、ドロップダウン対策を3つご紹介します。初心者の方でも簡単にできる対策ばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
・2、風防を使用する
・3、OD缶用パワーブースター取り付け
1、ガスボンベを温める
ドロップダウンは、ガスボンベ内の液体の気化速度が低下することが原因で発生します。この場合、ガスボンベを温めることで気化速度を上げ、ドロップダウンを抑制することができます。
以下に、ドロップダウンを防ぐ3つの方法を紹介します。
カイロを貼りガスボンベを温める方法です。カイロをガスボンベに貼り付けることで、外部からの熱を供給し、ガスの凝結を防ぎます。ただし、熱が伝わりすぎると暴発の危険性もあるため、注意が必要になります。
専用のボンベ保温カバーを使用する手もあります。専用の保温カバーを装着することで、ガスボンベを外部の寒冷空気から守り、安定したガス供給を確保します。適切なサイズと素材のカバーを選ぶことがポイントです。
これらの方法を組み合わせて、寒冷環境下でも安定したガス供給を確保することが可能です。
2、風防を使用する
風は、バーナーの炎を揺らして熱効率を低下させ、ドロップダウンの原因となります。風防を使用することで、風を防ぎ、熱効率を向上させることができます。
以下2点を詳しく解説します。
・アルミホイルなどで自作する
市販の風防を使用する
SOTO ST-301のドロップダウン対策として、市販の風防を使用するのは非常に効果的な方法です。風防は風を遮断することで、熱効率を向上させ、ドロップダウンを抑制することができます。
風防を選ぶ際のポイント
・サイズ
・素材
・形状
・重量
バーナーグリルを選ぶ際に考慮すべきポイントは以下の通りです。
バーナーヘッドよりも一回り大きいサイズを選ぶことで、調理スペースが広がり、大きな鍋やフライパンも安定して使えます。
「アルミ、ステンレス、チタン」などの素材があります。各素材には耐久性や軽量性、熱伝導率など異なる特性があるので、用途や好みに合わせて選ぶことが重要です。
円筒形、五角形など様々な形状があります。形状によっては収納しやすいものや、一部が折りたたみ可能なものもあります。使い勝手や収納のしやすさを考慮して選ぶと良いでしょう。
持ち運びのしやすさを考慮し、重量は軽量な素材やコンパクトなデザインのものを選ぶことが重要です。アウトドアやキャンプでは持ち運びの便利さが重要なポイントとなります。
これらの要素をバランスよく考慮することで、理想的なバーナーグリルを見つけることができます。
おすすめの風防
さまざまな風防がありますが、以下はいくつかのモデルの特徴です。
SOTO 風防 ST-310
SOTO ST-301専用に設計された風防で、軽量でコンパクト、組み立てが簡単です。ST-301との相性を考慮してデザインされており、アウトドアでの使用に適しています。
EPIgas 風防 五徳一体型
五徳と一体型で、特に安定性が抜群です。収納ケースが付属しており、持ち運びや収納に便利です。使い勝手と安全性を両立させたデザインです。
snow peak チタン風防
チタン製で軽量かつ丈夫な風防です。高級感あふれるデザインが特徴で、耐久性とデザイン性を重視するユーザーに適しています。
これらの風防はそれぞれの特長を持っており、使用状況や個々の好みによって選ぶことができます。重要なポイントは、予定の使用場所や料理のスタイルに合わせて、風防の安定性、収納のしやすさ、デザインなどを検討することです。
風防の使用方法
1、バーナーヘッドに風防をセットする。
2、風防が安定するように五徳を設置する。
3、ガスボンベを接続し、点火す
注意点
以下の3つの注意点に気を付けましょう。
、
上記のポイントを参考に、自分に合った風防を選んで、冬キャンプを快適に楽しみましょう。
3、OD缶用パワーブースター取り付け
OD缶用パワーブースターの取り付けは、寒冷時や高地でのバーナー使用時に、燃料気化効率を向上させて火力を安定させるための有効な方法です。取り付け方法は、製品によって多少異なりますが、基本的な手順は次のとおりです。
取り付け手順
準備
・OD缶用パワーブースター
・バーナー
・OD缶
・ドライバー
・レンチ
・耐熱グローブ
接続部の確認
パワーブースターとバーナーの接続部が適合していることを確認します。
接続部にOリングなどのパッキンがある場合は、劣化していないことを確認します。
パワーブースターの取り付け
パワーブースターをバーナーの接続部にねじ込みます。
ドライバーやレンチを使用して、しっかりと固定します。
耐熱グローブを着用して作業することをおすすめします。
OD缶の取り付け
パワーブースターに取り付けられているバルブを開放します。
OD缶を逆さにし、パワーブースターのバルブに接続します。
カチッと音がするまでしっかりと押し込みます。
接続部の確認
接続部からガス漏れがないことを確認します。
石鹸水を接続部に塗布し、泡が出ないことを確認する方法があります。
注意事項
パワーブースターは、必ずバーナーの取扱説明書に従って取り付け、使用してください。
取り付ける前に、パワーブースターとバーナーの接続部が適合していることを確認してください。
接続部を締めすぎると、破損する可能性がありますので、注意してください。
使用後は、必ずガス漏れがないことを確認してから保管してください。
パワーブースターの種類
汎用タイプ
さまざまなバーナーに対応できるタイプです。
バーナーとの接続部は、ネジ式やワンタッチ式などがあります。
専用タイプ
特定のバーナー専用に設計されたタイプです。
バーナーとの接続部は、より確実な接続が可能です。
パワーブースターの使用例
寒冷時
気温が低い場合、OD缶内のガス気化効率が低下し、火力が弱くなります。
パワーブースターを使用することで、気化効率を向上させ、火力を安定させることができます。
高地
高地では、気圧が低いため、OD缶内のガス気化効率が低下し、火力が弱くなります。
パワーブースターを使用することで、気化効率を向上させ、火力を安定させることができます。
その他
パワーブースターは、バーナーの火力を向上させるだけでなく、燃料の消費量を抑える効果もあります。
パワーブースターを使用すると、バーナーの重量が増加します。
おすすめのガスボンベ
おすすめのガスボンベを、3種類ご紹介します。
・soto パワーガス(新富士バーナー)
・プリムス ハイパワーガス(イワタニ)
・スノーピーク ギガパワーガス(スノーピーク)
soto パワーガス
「SOTOパワーガス」は、新富士バーナーが製造・販売するアウトドア用のガス燃料です。カセットガスボンベの形状をしたOD缶(アウトドア缶)に使用できるガスで、イソブタン、ブタン、プロパンの3種類のガスを混合したトリプルミックスガスです。
・プロパンを配合することで、従来のブタンガスよりも高い火力(約30%アップ)を実現しています。
・寒冷地での使用が可能で、イソブタンを配合することで、寒冷地でも安定した燃焼を実現しています。
・最後まで強い火力: 液体取り出し方式を採用することで、最後まで強い火力を持続できます。
・安全性の高い成分を配合し、逆さ使用防止機能や過充填防止機能などの安全対策も施されています。
SOTOパワーガスは、登山、キャンプ、バーベキューなどのアウトドアシーンで幅広く使用されています。
プリムス ハイパワーガス
「プリムス ハイパワーガス」は、イワタニ・プリムスが製造・販売するアウトドア用のガス燃料です。カセットガスボンベの形状をしたOD缶(アウトドア缶)に使用できるガスで、イソブタン、ブタン、プロパンの3種類のガスを混合したトリプルミックスガスです。
プリムス ハイパワーガスもsoto パワーガスと同様の働きがあり、ほぼ一緒の内容となっており、どちらも高い火力、寒冷地での使用、最後まで強い火力、安全性の高いガスという共通点があります。
ただSOTOパワーガスは、比較的安価で種類も豊富なので、コストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
プリムス ハイパワーガスは、安全機能が充実しており、寒冷地での使用に特化しているので、安全性を重視する方や、寒冷地での登山やキャンプをする方におすすめです。
スノーピーク ギガパワーガス
新潟県燕三条市に本社を置く日本のアウトドア用品メーカーのスノーピークが手掛けるギガパワーガスは、スノーピークが製造・販売するアウトドア用のガス燃料です。
カセットガスボンベの形状をしたOD缶(アウトドア缶)に使用できるガスで、イソブタン、ブタン、プロパンの3種類のガスを混合したトリプルミックスガスです。
・独自のガスブレンド技術により、SOTOパワーガスやプリムス ハイパワーガスよりも高い出力を実現しています。
・寒冷地でも安定した燃焼を実現しています。
・液体取り出し方式を採用することで、最後まで強い火力を持続できます。
・逆さ使用防止機能、過充填防止機能などの安全対策が施されています。
まとめ
冬キャンプで人気のSOTO ST-301は、気温が低い環境下では火力が弱くなる「ドロップダウン」が発生しやすい。快適に使うためには、以下の3つの対策が必須です。
ガスカートリッジを温める
専用の保温カバーやカイロを使って、ガスカートリッジを温めることで気化効率を高め、ドロップダウンを防ぐ。熱しすぎると破裂する恐れがあるので注意が必要です。
風防を使う
市販の風防やアルミホイルなどで自作した風防を使うことで、風による熱損失を抑え、火力を安定させる。風防が大きすぎると炎が吹き消えてしまうので、サイズ選びが重要。
OD缶用パワーブースターを取り付ける
寒冷時や高地での使用に効果的なOD缶用パワーブースターを取り付けることで、燃料の気化効率を向上させ、火力を安定させる。
これらの対策を組み合わせることで、冬キャンプでもSOTO ST-301を快適に使用することができます。
その他では、ガスカートリッジの予備を用意しておくと安心。さらに、気温が極端に低い場合は、別のストーブを使用することを検討する。
冬のキャンプ時には、準備をしっかりして、安全に楽しい時間を過ごしましょう。