この記事では、ウルトラワイドモニターの購入後に感じた後悔について述べています。
・ウルトラワイドモニターに興味があるが、実際の使用感は？
通常のモニターより横幅が広く、多くの情報を表示できる「ウルトラワイドモニター」は、複数のウィンドウを同時に表示できるため作業効率が良く、広い視野角でゲームや映画鑑賞に適しています。
しかし、一部のユーザーからは「ウルトラワイドモニターを買って後悔した」という声もあります。
そこで、この記事ではウルトラワイドモニターのメリットとデメリット、特に後悔ポイントを紹介します。購入を検討している方は、この記事を参考にして後悔しないようにしましょう。
ウルトラワイドモニターのデメリット
ウルトラワイドモニターを購入する際に考慮すべきデメリットは以下の4つです。
・動画コンテンツが見づらい
・設置場所によっては首が痛くなる
・ゲームによっては相性が悪いことも
これらのポイントを事前に確認することで、購入後の後悔を防ぐことができます。
スペースの確保
ウルトラワイドモニターは設置スペースが必要です。以下は34インチのウルトラワイドモニターと27インチの通常モニターのサイズ比較です。
27インチモニターに比べ、横幅が約1.15～1.34倍大きくなります。設置するためには、少なくとも奥行き70cm以上、横幅120cm以上のデスクが必要です。狭いデスクに設置すると圧迫感を感じる可能性があります。
事前のシミュレーション
ウルトラワイドモニターの大きさは新聞の見開きとほぼ同じです。新聞紙をデスクに広げてみて、実際に設置した状態をシミュレーションすると良いでしょう。これにより、設置可能かどうかや圧迫感を事前に確認することができます。
購入前にこれらのポイントを考慮し、後悔しないように準備を進めてください。
動画コンテンツが見づらい
ウルトラワイドモニターの欠点の一つに、動画コンテンツの視聴が難しくなる点があります。通常のモニターと異なり、ウルトラワイドモニターはアスペクト比が異なります。
アスペクト比とは
ディスプレイや動画、画像などの縦横の比率を指します。現在、一般的なモニターのアスペクト比は16:9です。一方、ウルトラワイドモニターは21:9や32:9のアスペクト比を持っています。
例えば、YouTubeやNetflixで配信される多くの動画やテレビゲームは16:9や2.35:1のアスペクト比です。これらのコンテンツをウルトラワイドモニターで表示すると、横に伸びたり余白ができたりすることがあります。
そのため、大画面で視聴していても余白が気になって楽しめない可能性があります。映像の横伸びや余白が気になる人は、購入前に十分に検討することをおすすめします。
ウルトラワイドモニターで余白を消す方法
余白を消すために、Chromeの拡張機能「Zoom to Fill」や「ULTRAWIDE VIDEO」を使用すると、フルスクリーンで表示できる場合があります。
ただし、この方法では上下がカットされるため、字幕やテロップが表示されない可能性があります。どうしてもフルスクリーンで見たい場合の一時的な対策として参考にしてください。
首が痛くなることも
ウルトラワイドモニターの配置によっては、首に負担がかかることもあります。
モニターとの距離が近すぎると視界に収まりきらず、首を動かして視聴することになり、首を痛める恐れがあります。
適切な視聴距離は個人差がありますが、60cm～100cm離れていると作業しやすいでしょう。
奥行きが狭いデスク（70cm以下）を使用している場合、モニターアームを使って距離を調整するのもおすすめです。
快適な作業スペースや奥行きのあるデスクを確保すると、後悔を減らせます。
ゲームによっては合わないことも
プレイするゲームの種類によっては、ウルトラワイドモニターが合わずに後悔することもあります。PS4/5やNintendo Switchのアスペクト比は16:9です。
そのため、ウルトラワイドモニターでは黒い余白ができたり、左右に引き延ばされたりして表示されます。
また、PCゲームを楽しむためには、高性能なゲーミングPCが必要です。PCのスペックが不足していると、動作が遅れるなどの問題が発生し、満足なプレイができないこともあります。
PC環境やプレイしたいゲーム機のアスペクト比を確認してから購入を検討することをおすすめします。
ウルトラワイドモニターのメリット
これまでデメリットを紹介してきましたが、ウルトラワイドモニターには多くのメリットも存在します。
・横スクロールが不要
・デュアルモニターより設置が簡単
・高い没入感
マルチタスクがスムーズ
ウルトラワイドモニターの大きな利点は、マルチタスク作業が非常にスムーズに行えることです。通常のモニターと比べて、作業効率が大幅に向上します。
ウルトラワイドモニターでは、複数のブラウザや資料を同時に開いて確認することができます。デュアルモニターと異なり、映像が分断されないため、動画編集などにも適しています。
複数の作業を同時に行えるので、全体の作業効率が格段に向上します。
横スクロールが不要
ウルトラワイドモニターを使うと、横スクロールの手間が省ける点も魅力です。横幅が広いため、Excelやスプレッドシートなどの横長のデータを一度に表示できます。複数のデータや画像を比較する際にも便利です。動画編集のタイムラインなど、横に長い作業もスムーズに行えます。
デュアルモニターより設置が簡単
ウルトラワイドモニターは、デュアルモニターに比べて配線や電源が少なくて済むため、設置が簡単です。
複数のモニターを設置する場合、それぞれのモニターに対して映像ケーブルと電源ケーブルが必要ですが、ウルトラワイドモニターならそれぞれ1本で済みます。
そのため、電源やポートを圧迫することなく、表示エリアを広く取ることができます。設置や配置の手間が少ないのもメリットです。
高い没入感
ウルトラワイドモニターのもう一つの利点は、その没入感の高さです。大きな画面が視野を覆うため、非常に高い没入感を得られます。
特に、立体的な映像体験を求める人には湾曲モニターが適しています。湾曲モニターは画面の両端が手前に曲がっているため、視覚的に近く感じられます。
画面全体の情報が視界に入りやすくなり、さらに没入感が増します。
ただし、湾曲モニターは一人での視聴に適しており、複数人での鑑賞には向きません。また、平面モニターに比べて価格が高い傾向にあるため、慎重に選ぶ必要があります。
ウルトラワイドモニターの多くのメリットを理解し、あなたの作業環境やニーズに合った選択をしてください。
ウルトラワイドモニター購入前のポイント
ウルトラワイドモニターを購入する際の注意点として、以下の点が挙げられます。
若干お高め
PCのスペックに注意
価格がやや高め
ウルトラワイドモニターは、やや高価な製品です。安価なものであれば3万円程度から手に入りますが、特に湾曲タイプのものは5万円以上になることが多いです。
27インチの通常モニターが2万円前後で購入できることを考えると、ウルトラワイドモニターは若干高めです。ちょっと試してみたいという気持ちでは、手が出しにくい価格帯と言えます。
PCのスペックに注意
ウルトラワイドモニターを使用するには、高性能なPCが必要です。解像度が高いため、パソコンにかかる負荷が大きくなります。
負荷が大きすぎると、映像がスムーズに表示されないことがあります。一般的には、解像度が「3440×1440」のモニターを使う場合、対応するPCが必要です。
こだわりが少ない場合は「2560×1080」の解像度でも良いでしょう。手持ちのPCがこの解像度に対応しているかどうかは、PCの外部映像出力の仕様を確認してください。
ウルトラワイドモニターはどんな人におすすめ？
次のような方には、ウルトラワイドモニターがおすすめです。
・配線や設置の手間をできるだけ抑えたい人
・十分な作業スペースを確保できる人
・高い没入感を求める人
・映像の黒い余白や横伸びが気にならない人
マルチタスク作業を行う人には、ウルトラワイドモニターが便利です。デュアルモニターと比べて配線が少なく、設置も簡単です。
広いデスクや作業スペースがある人にも適しています。映画やゲームでの没入感を求める人にもおすすめです。
ただし、映像コンテンツでの黒い余白や横伸びが気になる人は注意が必要です。それを気にしない人であれば、ウルトラワイドモニターを選んでも満足できるでしょう。
おすすめウルトラワイドモニター3選
ここでは、おすすめのウルトラワイドモニターを3つ紹介します。
これらの製品はどれもネット通販で4.4以上の高評価を得ています。
LG モニター ディスプレイ 34WP550-B
メーカー・品番: LG・34WP550-B
ディスプレイサイズ: 34インチ
サイズ（奥行き・横幅・高さ）cm: 26 x 81.7 x 56.8 cm
解像度: 2560×1080
タイプ: 平面
LGの34WP550-Bは、約30,000円で購入できるリーズナブルなモデルです。HDR対応で、映像の立体感や色彩が豊かに表現されます。
High Dynamic Range（ハイダイナミックレンジ）の略で、従来のSDR（スタンダードダイナミックレンジ）よりも広い明るさの幅を表現できる技術です。
HDR搭載モニターは明暗のコントラストをより細かく再現します。
さらに、映像出力のタイムラグを抑えるモードや暗いシーンを見やすくするゲーム機能も搭載。Screen Split機能により、ウィンドウを自動で整列させることも可能です。
コストを抑えたい人やウルトラワイドモニターを試してみたい人にぴったりです。
BenQ MOBIUZ EX3410R
BenQのMOBIUZ EX3410Rは、高色彩のHDRi技術や高音質のtreVoloスピーカーを備えたゲーミングモニターです。美しい映像と迫力ある音響により、没入感のあるゲーム体験を提供します。
接続する機器に応じて、3種類の映像設定が可能です。
左右15°、高さ10cmの調整が可能で、長時間のプレイや作業も快適にこなせます。湾曲率1000Rは人間の視野とほぼ同じであり、大画面でも全体を見やすくします。
湾曲モニターと高品質なスピーカーを求める方に最適です。
Dell S3422DWG
Dell S3422DWGは、シンプルで使いやすいウルトラワイドモニターとして人気です。高解像度と豊かな色彩を兼ね備え、ビジネスからエンターテイメントまで幅広く対応できます。
ゲーミング性能も高く、ゲームモードや高速リフレッシュレートを備えています。シンプルなデザインと信頼性を求める方におすすめです。
これらのモニターは、それぞれ特徴が異なるため、自分の用途や好みに合わせて選んでみてください。
Dell S3422DWG
DellのS3422DWGは、5万円台で購入可能なコストパフォーマンスの高い湾曲モニターです。この価格帯でありながら、3440×1440の高解像度と湾曲ディスプレイによる優れた没入感を提供します。
映像の遅延が少なく、スムーズな映像を楽しめるため、ゲームや動画コンテンツに最適です。
このモデルは、上下と左右のフレームが非常に細い設計になっており、臨場感をさらに高めることができます。
さらに、いわゆるドット抜け（輝点の欠陥）が1つでも発生した場合、3年間いつでも代替品に交換してくれる保証も付いています。
コストパフォーマンスに優れた湾曲モニターを探している人や、ドット抜け保証が魅力的だと感じる人におすすめのモデルです。
まとめ
この記事では、ウルトラワイドモニターの後悔ポイントとメリットについて詳しく紹介しています。
ウルトラワイドモニターは、複数のウィンドウを表示できるため作業効率が上がり、ゲームや映画鑑賞にも適していますが、購入前に注意すべきデメリットもあります。
例えば、設置スペースの確保が必要で、アスペクト比の違いから動画コンテンツが見づらいことがあります。
また、設置場所によっては首が痛くなる可能性があり、特定のゲームには向かない場合もあります。
一方で、ウルトラワイドモニターはマルチタスクがスムーズに行える、横スクロールの手間が省ける、設置が簡単、そして高い没入感を提供するなどのメリットがあります。
購入前には、デスクのスペースやPCのスペックを確認し、自分の使用目的に合ったモニターを選ぶことが重要です。
